幼なじみって何ですかっ!




これが、わたし達の通学路になるのか…。

んー…実感湧かないなぁ。


そんなことを思いながら、ぼーっと
歩いていたら。







「…なあ海玲、入学式って何時からだったっけ?」



和樹が後ろのほうで急に立ち止まり、私に訪ねてきた。



「え?えっと、9時からだったと思うよ?」

私は頭の中から、今日の予定についての
記憶をひっぱり出した。



「そうだよな…うん…。」

和樹は腕を組み、何やら考えているようだった。


そう、確かに9時だった。

でも…それが何だっていうんだろう?


そんな呑気な考えは、次の瞬間崩れ去る。
















「今、8時45分だぜ?」






「…。え、何?もっかい言って?」

出来れば聞きたくないようなことを
聞かされた気がする。


あ、ちなみにこの場所から 学校までは、
頑張って20分くらいで着く。




「だから!このままじゃ遅刻だってことだよ!!」




「…」

「…」




















…今日の午前8時半過ぎ、この辺りには女子高生の、素っ頓狂な叫び声が響きわたったんだとか。








< 7 / 20 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop