幼なじみって何ですかっ!
2人の高校生が、朝から縦一列に並んで
元気にランニング…
「もっと早くに教えてよっ!」
「んなの知るか!つーか、どう考えても
お前がのんびり歩いてたのが悪いだろ!」
「はあっ!?それはこっちのセリフだわ!!」
…な訳ないじゃん。
皆さんが見てわかる通り。
只今、坂をダッシュで走りながら
和樹とケンカ中です。
ってか、さっきから近所の方々からの視線が痛い…。
「ってか、この道で合ってるのかよ!?」
和樹が、前から後ろに向かって
怒鳴りながら聞いてくる。
「そんなの知らないってば!!」
私も、和樹の耳にちゃんと届くように、
怒鳴りつつも ハッキリと答えた。
「…っおい、ちょっと待て!!」
「いっ!?…っもう、さっきから何なの!?」
目の前で和樹がまた急に止まったせいで、
私の鼻が 和樹の背中にヒットした。
てか、すごく痛い…。
おかげで朝からぶちぎれそうだよ、和樹。
そんなことを考えてるなんて思いもせず、
和樹はクルッと私の方を振り向き、またも訪ねてきた。
「お前は 俺に着いてきてんだよな?」
「…そうだけど。」
「お前は学校までの道、知らねえんだ?」
「…それが何。」
そんなにガシッと両肩つかまないでよ。
あんた握力強いんだし。