心温【短編】完
そして彼は出会う
さぁっと草木が揺れる音。頬を撫でる柔らかい風。どこまでも続く雲のない空。
そして目の前にはーー見知らぬ若い女。
何かを言っているようだがはっきりと聞き取れない。
「私が直してあげる」
最後に見たたのはそう話す彼女の口と、とても晴れやかに笑う顔だった。
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