心温【短編】完
黒い煙が立つ。
町の皆も戦いが始まったのだと知り、荷車に荷物を詰めていた。
「は、早く家に戻ろう!戻って避難しなきゃっ!!」
彼女は広げていたお弁当をさっと片付けて戻ろうとしたが彼が一向に動かないことに気づいた。
「っ何してるの!?急いで!」
手を掴み引っ張ろうとするがびくともしなかった。
ジジッ……ジッ…
こち…ら、作…戦本部…
スクトゥム…に…命じ…る
み…皆殺しに…し…ろっ…!!