桜の龍~誠の元に集う者~
 歩「うぅ・・・自室でおとなしくしますから、下がらしてください」
 崎「アカン!歩の部屋は平隊士も来るんや、襲われるで!」
 襲うって、私の寝込みを?
 歩「上等。返り討ちにしてやりますよ」
 総「・・・土方さん。組長権限、使っていいですか?」
 土「構わねぇ。組長並びに副長命令だ、ここで寝ろ」
職権濫用した、この二人!
 歩「総司と土方さん、こういう時だけ意気投合するってズルい!」
 一「それは歩が普段、寸暇を惜しんで隊務に励むからだ」
 平「そうそう。もう少し、俺達を頼れって!」
 そんな事を言われても、癖なんだから仕方ないんです~!
 歩「私の場合は、癖みたいなものだからなぁ」
 総「癖?」
私の呟きに、総司が反応した。
 歩「幼い頃からの癖でさ、自分の居場所を作って守る為に、人一倍頑張っちゃうんだよね。剣を握る理由になったのも、それだし」
 私が言ったのは、紛れもない事実。 常人離れした力を隠し、皆からの信頼を得る為に剣を握り、礼儀作法を徹底的に頭と体に叩き込み、学業に励んで努力してきた。
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