桜の龍~誠の元に集う者~
 歩「暫し、お待ちを」
 私はスクールバッグからスマホと学生証を取りだし、5人に見せた。

 山「これは、豆本ですか?」
山南さんは学生証に付随している生徒手帳に、興味津々のご様子。
 歩「それは生徒手帳と言って、予定を書き込んだり、その寺子屋に所属していますという証明に使います。裏の表紙に顔写真が付いていますでしょう?」
 沖「本当だ。しかも、色つきの写真だし」
 歩「確かに、この時代にも写真の技術はありましたが、まだ白黒ですものね」
 そうだ、後で沖田さんにキャラメルを食べさせる前に、スマホで写真を撮ろう。
 土「なんだ、この四角い箱みてぇなこれは?」
 近「不思議だ」
 斎「何かの道具でしょうか?」
 土方さん・近藤さん・斎藤さんは、スマホに興味津々。様々な角度からしげしげと眺めている。それに、斎藤さんが地味に的を射た発言をしている。
 斎「渡辺。この不思議な箱形の道具は、何だ?」
 歩「ソレですか?スマートフォン、通称・スマホといって遠く離れている人と話したり、手紙をやり取りできるカラクリです」
 沖「遠くって、どれくらい?」
 歩「相手が同じ物を持っていれば、世界中どこでも出来ます。さらに、凄い事も出来ます」
 私はスマホを手に取り、ミュージック機能を機動させ、気に入ってる曲を再生させる。
 ♪~♪♪~~♪
 沖「わあっ、音が鳴った!」
 歩「極め付きはコレかな?皆さん、近藤局長を中心にして、左右に寄ってください」
 近・山・土・沖・斎「???」
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