桜の龍~誠の元に集う者~

買い出し

 そうして午後になり、私は土方さんと共にこの時代に必要な品物を買いに、京の市中を歩いていた。
 土「着物と大小・薙刀・髪紐があれば、大丈夫だろう」
どうやら、薙刀も購入する気だ。
 歩「別に着物と大小・髪紐だけで充分です。薙刀を持ってたら、すぐに女ってバレます」
 土「その心配は無用だ。既に薙刀を使う組長がいる」
数百年前の室町時代とか、鎌倉時代じゃあるまいし。心の中で盛大にツッコミを入れる。
 土「使える武器は、多い方がいいに決まってる」
 そういえば土方さんって、すごいご都合主義だったって聞いたことあるな。
 土「おっ、この店なんか良さげだな。ここで武器を買うか」
そう言って土方さんは、一軒の店へ入って行った。看板には『武器』、暖簾には『刀』の文字が。銃刀法が無かったから、普通に売られていたのかー。軽いジェネレーションギャップを覚えるわ・・・・・・って、それどころでは無い!
 歩「待って下さい、土方さん!」
 慌てて私も店に入る。刀を始め様々な武器を取り扱う店だけあって、色々な武器や鎧が所狭しと並んでいる。
 店主「いらっしゃいまし。どのような武器をご所望で?」
この店の店主らしい人が奥から出てきて、私達を出迎えた。
 土「コイツに見合った大小と、薙刀が欲しいんだが」
本当に購入するのですね、薙刀を。
< 32 / 117 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop