桜の龍~誠の元に集う者~
 土「浅葱の羽織は、コイツの寸法に会わせて作ってくれ。その後で着物と袴を2着ずつ選べ」
 歩・妙「分かりました」


ーーーー約1時間後。
 歩「コレとコレでいいかな」
 淡いクリーム色の生地に、青い流線模様が描かれた着物と黄緑色の袴。もう1つは紺色の無地の着物と白い袴をチョイス。因みに羽織の方はさっき採寸が終り、明日には屯所に届くのだそう。どうやら、在庫があったのが幸いしたらしい。
 土「決まったか。んじゃ、コレを貰う」
 妙「おおきに。なんでしたら、歩はんにどちらか着付けまひょうか?」
 土「悪いな。頼めるか?」
 歩「私からも、お願いいたします」
一応、着付けが出来ないワケではないけど、念の為ね。
 妙「へい。ほな歩はん、こっちで着付けまひょうか?」
 歩「はい」
 そうして、私とお妙さんは店の奥へと移動。そこで淡いクリーム色の着物と黄緑色の袴が、お妙さんの手によって手際よく着付けられていく。
 妙「あんさんに着てもろて、着物も嬉しそうやわ」
 歩「そうでしょうかね?」
あり得ないと思うけどなぁ。そんな事を思いながら、着付けは終了した。
 妙「これで出来上がりや。よう似合ってますぇ」
 歩「あ・・・ありがとうございます」
< 36 / 117 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop