桜の龍~誠の元に集う者~
 ・・・と、そんなこんなで今は幹部の皆さんと仲良く朝ごはん中。とにかく賑やかで、騒がしい(←煩い)。おかずの取り合いなんて、日常茶飯事らしい。私自身、何度おかずを取られそうになった事か。そして、今日も・・・。まだこの幕末に来て3日目だけど。
 新「歩ちゃん!そのおかず、俺が貰ったー!!!」
 自分の分を全部食べてから、普通におかわりすればいいでしょーー?威嚇する為に自分の箸を素早く彼の喉笛に突き付けた。
 新「おわっ?!」
 歩「食事中です。お静かに」
 新「す、すまん・・・」
取り敢えず謝罪してくれたので、箸を引っ込めて自分の食事に戻ることにした。
 平「歩ってさ、食べ方キレイだな」
 沖「確かに、品よく食べてるよね」
 歩「学校で礼法の授業があったから・・・」
 小笠原流礼法の授業が、今となっては懐かしい・・・。指南免許、欲しかったなぁ・・・。
 全「学校?」
 歩「この時代の寺子屋とでも、申しましょうか。私の時代では、その年の4月から次の年の3月の間に6歳になる子供達を集めて、そこから12年間かけて様々な事柄を学ばせます。そして12歳から18歳の者達はその寺子屋ごとに着用を義務づけた着物を着ます」
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