桜の龍~誠の元に集う者~
 やがて朝食が終り、私の部屋に幹部達に囲まれる形で、私の部屋の中央に正座した。
 歩「これから、この先で起こる未来の話をします・・・ですが、どこから話せばいいのやら・・・・・・」
 近「というと?」
 歩「壬生浪士組は自分達の“誠”を貫き通した一方で、悲しい結末を迎える事でも有名なのです」
 土「なら、この場にいる全員共通でいい」
 よし!大方は絞れた。
 歩「まず、文久3年の8月18日に長州藩を中心とする尊皇過激派が倒幕の兵を挙げようとしますが、会津・桑名・薩摩の3藩がこれを阻止します。そして長州藩は尊皇派の公家7名は全員、京から追放されます。壬生浪士組も会津公の要請を受け出陣、御所警護に当たります」
 近「なんと・・・!」
 土「すげぇな」
 頷きながら、話を続ける。
 歩「その功績を認められ、同年9月に会津から新しい隊名を与えられて以降、その新しい隊名の方が後世に伝わっています。同時期に芹沢一派の粛清というか、暗殺」
 山「芹沢さんをーー?!」
 歩「彼らの振舞いは、会津公の忌むべき所となったのです」
 新「同志討ち、か」
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