桜の龍~誠の元に集う者~
 総「浪士と斬り合いになった時、歩ちゃんは初めて人を斬ったみたいなんです」
 原「みたいだな。昨日、近藤さんを殺し屋か守った時はケロリってしてたし」
その二人の話しを聞いて、はっと思い出した。
  「これは、渡辺から聞いた事だがアイツがいた時代は戦が無かったらしい」
 総「それが、歩ちゃんがいた時代の常識なんですね」
 原「戦が無い、平和な時代・・・とても穏やかなんだろうな」
  「あぁ」
 渡辺が暮らしていた未来に、思いを馳せる。


 総「そういえば土方さん。彼女が泣きそうになってた時のあの行動は?」
 「あぁ・・・どういう訳か、勝手に動いてた」
 アイツが見せた弱さ。どうにか泣かずにその場をやり過ごそうとするアイツをみて、知らず知らずのうちに抱きしめていた。
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 「俺は、アイツが好きなのか?」
 二人が帰った後、部屋で机仕事をこなしながら己に自問してみたものの、コレという答えが見つからない。
 まぁ、時間が立てば分かるだろう。
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