桜の龍~誠の元に集う者~
 新「さぁて主役が戻ったところで!左之、やるぞ!」
 原「おう!」
だから、上半身を嫁入り前の女の子の前で曝すな!!
 実は左之さん。お酒に酔うと、かつての切腹した傷痕を自慢気に見せびらかし、そのお腹の傷痕へ新八さんか平助に顔を書かせて腹躍りするというある意味、変わった癖の持ち主。見たくない。
 ふと、ある事を思い出す。文久ってクーデターの他にもう一つ事件があった気が・・・、なんだっけ?
 歩「総司、今日って何日だっけ?」
 総「五月の一日だよ」
何かを忘れているんだよなー。何だっけかな~。これが、本当の・・・
 歩「“嵐の前の静けさ”ってヤツ?」
 一人ウーンウーンと唸っていると、平助がからかってきた。
 平「眉間にシワを寄せてッと、土方さんみてぇだぞ~?」
 歩「うるさいな!少し静かにして平助!!」
あ・・・つい怒鳴ってしまった・・・。
 歩「ごめん・・・でも、何かを忘れている気が」
ウーンとえーと・・・あ。
 歩「思い出したーーーー!!!」
 総「ど、どうしたの?!」
 一「一体、何を思い出したのだ?」
 平「そうだぜ!どうしたんだよ?!」
 騒然とする所に、土方さんの一喝が響き渡る。
 土「静かにしやがれーーーー!!!」
あ、サーセン(^_^ゞ。ここは土方さんのいう通り、冷静になろう。深呼吸して、皆に向き直る。
 歩「今、すごく大事なことを思い出したのです。近日中に芹沢からも聞かされると思いますが、私の方から大まかな概要を伝えます。ここだと尊皇派の奴等がいるでしょうから、屯所で」
 近・土・総・一・平・原「分かった」
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