桜の龍~誠の元に集う者~
 平「うめーー!」
 土「やっぱり料理達者だな、お前は」
 原「将来、いい嫁さんになれるぜ」
 山「江戸風の味付けにしているおかげで、箸が進みます」
 近「江戸にいた頃を思い出すな~」
 どうやら、口に合ったようだ。良かった。
 歩「美味しいなら、何よりです」
有り難うございます、源さん。
 皆で和やかに夕食を楽しんでいると、視線を感じた。集中しようにも出来ないので誰なのかと、辿ってみると視線の先にいたのは。
 歩「!!!」
なんと土方さん。しかも普段の眉間に皺を寄せた仏頂面ではなく、微笑んでおられる。元々、端整な顔立ちをしている土方さん。男性にはある程度の免疫はあるものの、威力抜群の微笑みにどんどん熱を持って行く。
 歩「・・・///////」
 おそらく、私の顔は耳まで赤くなっているに違いない。なるべく明後日の方向を向いて平常心を保ちつつ、ポリポリと漬物をかじる。
 平「歩、顔が赤いけど大丈夫か?」
平助が私の様子に気付き、問い掛けてきた。
 歩「気のせいだよ。ご馳走さまでした~~!!」
慌てて食べ終え、箱膳を持ってその場から逃走し勝手場へ駆け込んだ。
 歩「ハァハァ・・・こりゃ、アカーン」
 高校は女子高だったからか、男性免疫がほとんど無くなっている。頼むから、冷えろ両頬!心臓は鎮まれ!!
 歩「・・・にしても、源さんの言葉は本当だったのね~~」
 意外すぎる、土方さんの好物が沢庵って!渋いー!!!よし!これからは、なるべく沢庵を出すようにしよう。
 土方さんの笑顔、こうでもしないと見れないもん!
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