桜の龍~誠の元に集う者~
歩「分かりました。遊女のお菊さんに根回しをお願いして、人手を手配しておきましょう」
土「あぁ、頼む」
土方さんの了承を貰い自室に戻った私は、お菊さんに手紙を書く。この時代の文字は、まるでミミズがのたくった様な所謂、達筆な文字だが高校の書道の授業のお蔭で、読み書きが出来る。
歩(まさか、書道の授業の成果がこんなことろで生かされようとは)
そんな事を思いながら、書けた手紙を町飛脚に託したところで、ふとある事に気付いた。
歩(この服装と大小だと、目立たないか?)
よし、少しずつ貯金していたお給料で新しい刀と着物を買いに行こう!
というわけで市中に出掛ける支度をし、副長室に向かい襖ごしに声を掛ける。
歩「土方さん。私用を足しに市中へ出掛けて参ります」
土「構わねぇが、門限は守れ」
歩「承知しました」
許可が下り、昼下がりに町へ出る。目指すは、『桜花龍』を購入した刀剣商。
歩「こんにちは~~」
店主「いらっしゃいまし。おや、あの時の」
あの時の店主は私の事を覚えており、しばらく談笑してから当初の目的を伝える。
歩「今日は、太刀を探しに来たのですが・・・」
店主「そないな事でしたら、いい刀が入荷したんですわ。心行くまで、お探しください」
ーーー約30分後。
歩「うーん・・・やっぱり一筋縄じゃないなぁ」
前回と同様、刀選びに一苦労。どれも重かったり軽かったりで、『桜花龍』の様にしっくりしない。気分を変えようと、最近入荷した刀が置いてある棚に行ってみる。すると、一振りの太刀が目に入ってきた。
その太刀は鞘に三日月と梅の花が描かれ、鐔には見事な椿の花が透かし彫りで彫り込まれている。 その太刀に引寄せられるように近づき、引き抜いて軽く振ってみると、まるで『桜花龍』の様にしっくりとなじむ。
土「あぁ、頼む」
土方さんの了承を貰い自室に戻った私は、お菊さんに手紙を書く。この時代の文字は、まるでミミズがのたくった様な所謂、達筆な文字だが高校の書道の授業のお蔭で、読み書きが出来る。
歩(まさか、書道の授業の成果がこんなことろで生かされようとは)
そんな事を思いながら、書けた手紙を町飛脚に託したところで、ふとある事に気付いた。
歩(この服装と大小だと、目立たないか?)
よし、少しずつ貯金していたお給料で新しい刀と着物を買いに行こう!
というわけで市中に出掛ける支度をし、副長室に向かい襖ごしに声を掛ける。
歩「土方さん。私用を足しに市中へ出掛けて参ります」
土「構わねぇが、門限は守れ」
歩「承知しました」
許可が下り、昼下がりに町へ出る。目指すは、『桜花龍』を購入した刀剣商。
歩「こんにちは~~」
店主「いらっしゃいまし。おや、あの時の」
あの時の店主は私の事を覚えており、しばらく談笑してから当初の目的を伝える。
歩「今日は、太刀を探しに来たのですが・・・」
店主「そないな事でしたら、いい刀が入荷したんですわ。心行くまで、お探しください」
ーーー約30分後。
歩「うーん・・・やっぱり一筋縄じゃないなぁ」
前回と同様、刀選びに一苦労。どれも重かったり軽かったりで、『桜花龍』の様にしっくりしない。気分を変えようと、最近入荷した刀が置いてある棚に行ってみる。すると、一振りの太刀が目に入ってきた。
その太刀は鞘に三日月と梅の花が描かれ、鐔には見事な椿の花が透かし彫りで彫り込まれている。 その太刀に引寄せられるように近づき、引き抜いて軽く振ってみると、まるで『桜花龍』の様にしっくりとなじむ。