桜の龍~誠の元に集う者~
あの転倒騒ぎから半年程が経過した、寒い冬の日の事。 この日は確か、クラブ活動が思いの外にも長くなってしまい、クラスメイトと急ぎ足で家路に着いていたと思う。 いきなり背後から何者かに口を塞がれ、車に乗せられて何処かに連れ去られてしまった。
ク「ねぇ歩。一体、ここは何処?」
歩「シーッ、静かに。車に乗せられた時間を考えると、さほど遠くないお寺か何か」
誘拐犯は間抜けな事に、手は縛ったが足は考えなかったらしい。 まぁ、それはそれで逆にありがたいが。
歩「静かにしてて?」
私は指先からライターの様な小さい炎を出し、縄を焼ききった。
ク「すごいすごい」
歩「これも、どういうわけか幼い頃から備わってたの♪」
小さい声できゃいきゃい騒ぎつつも、ランドセルに付けていたGPS の電源を入れ、武器になりそうな物を探していると、足で何かを踏んづけた。
カラン・・・
歩「ん?何だ、コレ?」
掌に言い方が悪いが狐火を灯して見てみると、それは木刀と新品の催涙スプレーだった。 こいつはラッキー♪
歩「はい、これを持って。逃げるよ!」
・・・と、まぁ仕方がないとはいえ龍の力を使ってしまった為に、近所で噂となりかつての自宅兼道場を畳み、今の自宅兼道場に移り住んだ。
そう言えば、この頃にあの子に会ったんだっけ。 懐かしいなぁ~。
ク「ねぇ歩。一体、ここは何処?」
歩「シーッ、静かに。車に乗せられた時間を考えると、さほど遠くないお寺か何か」
誘拐犯は間抜けな事に、手は縛ったが足は考えなかったらしい。 まぁ、それはそれで逆にありがたいが。
歩「静かにしてて?」
私は指先からライターの様な小さい炎を出し、縄を焼ききった。
ク「すごいすごい」
歩「これも、どういうわけか幼い頃から備わってたの♪」
小さい声できゃいきゃい騒ぎつつも、ランドセルに付けていたGPS の電源を入れ、武器になりそうな物を探していると、足で何かを踏んづけた。
カラン・・・
歩「ん?何だ、コレ?」
掌に言い方が悪いが狐火を灯して見てみると、それは木刀と新品の催涙スプレーだった。 こいつはラッキー♪
歩「はい、これを持って。逃げるよ!」
・・・と、まぁ仕方がないとはいえ龍の力を使ってしまった為に、近所で噂となりかつての自宅兼道場を畳み、今の自宅兼道場に移り住んだ。
そう言えば、この頃にあの子に会ったんだっけ。 懐かしいなぁ~。