となりの王様
ガラッ。
突然、教室の前のドアが開いた。
あたしは条件反射みたいな感じで
岩田くんの方に向けていた身体を
正面に戻した。
「……小林先生。」
「おお、桜井と…岩田?
居残り勉強も良いが、そろそろ
切り上げて帰れよー。」
「はーい!」
小林先生。今年で27?
国語の先生で生徒からも人気。
ちなみに美久がゴリ推ししてる先生。
先生は声をかけるとすぐ出て行った。
岩田くん起こさなきゃ…。
「もう18時?」
「わっ!」
岩田くんは起きていた。
そしてだるそう…。
「具合悪い?」
「いや…眠いだけ。」
「待たせてごめんね…。
課題…頑張ってやるね!
ありがとう!」
岩田くんは…電車だよね。
あたしはバスだから帰りは別々。
てか送ってもらえるわけないよね。
バス停っていっても学校の目の前だし…。