となりの王様



ガラッ。

突然、教室の前のドアが開いた。
あたしは条件反射みたいな感じで
岩田くんの方に向けていた身体を
正面に戻した。

「……小林先生。」

「おお、桜井と…岩田?
居残り勉強も良いが、そろそろ
切り上げて帰れよー。」

「はーい!」

小林先生。今年で27?
国語の先生で生徒からも人気。
ちなみに美久がゴリ推ししてる先生。

先生は声をかけるとすぐ出て行った。

岩田くん起こさなきゃ…。

「もう18時?」

「わっ!」

岩田くんは起きていた。
そしてだるそう…。

「具合悪い?」

「いや…眠いだけ。」

「待たせてごめんね…。
課題…頑張ってやるね!
ありがとう!」

岩田くんは…電車だよね。
あたしはバスだから帰りは別々。

てか送ってもらえるわけないよね。
バス停っていっても学校の目の前だし…。


< 81 / 119 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop