二重人格

私が言うと二人もと優しく微笑みながら

「「そうか…ゆっくり休め」」


ハモりながら言う言葉を聞くと私は意識を手放した。

そしてわたしは陸さんの腕から離れゆっくりと立ち上がった。

『もう、
奈々無理しないでって言ったのに…
陸さん、陽さんごめんなさい』

「いや、謝る必要はないよ
俺たちこそ来るのが遅くなって悪かった」

私はボソッと呟き
その後に陽さん達を見て、謝った。

私は…わたしは新奈。

奈々が意識をなくす瞬間にわたしは奈々と替わった。

陽さんが少し申し訳なさそうにしている。

『そんなことはないわ
奈々は安心していたし…それより、奈々になにもできなかった私に責任があるもの』

そう自分で言った後
なんだか悲しくなってきたわ。
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