あした、地球に星が降る。

思い出すと、笑ってしまう。 同じようなことに悩んで、同じようなことを惚気て、同じような話し方をする。このふたり、本当に仲がいいんだなってよく思っていた。


それと同時に羨ましく、妬ましくもあった。 僕をそんな風に愛してくれる人は誰一人としていなかったから。



「じゃあ、どうしてっ! どうして、あれから一度も連絡してくれないの? あの日からずっと、待ってたのに! もうほんとは見捨てられてるんじゃないの……⁉︎」

「僕のほうには今もよく連絡がきてるよ、ユキは元気にしてるかって。 あの日だって、ユキがここにきてすぐに連絡があった。 ユキを頼むって」

「うそだ……」

「あいつ、すぐそこまで追いかけて来てたよ」



はらはらとこぼれ落ちる涙は、まるで降り注ぐ星屑のように綺麗だ。



「ごめんな、今まで黙ってて」



今まで何度も、これでいいんだと自分に暗示をかけてきた。 レイは影からユキを見守ることを望んでいる。ユキはきっと、レイとの苦しい恋を僕との平凡な恋で上書きできる。それでいいじゃないかって。


何よりも僕は、いつからかユキのことがすきだった。 ユキもそんな僕に愛を返してくれた。 レイに注いだほどの愛情じゃなくても、僕の愛情のほうが重かったとしても。 確かにユキは僕を愛してくれていた。
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