あした、地球に星が降る。
「うん、あんな星屑なんかじゃなくて、星だって。 ……想像したら、ちょっと楽しいかもしれない」
「なんでだよ」
「だって、もしあの金平糖みたいなのが大きくなったのが星だって言うんなら、私たちもしかしたら、すごく綺麗な終わり方かもしれない」
きっと、誰も経験したことがないような幻想的な終わり方だよ、とアカリが笑う。
なんだそれ、と言いながらコータも呆れたように笑った。
「あーあー、それにしても普通の高校生活送って、普通の恋愛して、普通の青い春を送りたかったあ〜」
「なんだよ、青い春って」
「えー、セイシュンにきまってるじゃん! 青い春と書いて、青春!」
「ほんとおまえ、そればっかだなー。 青春青春って」
「だってー、キラキラした青春した? できなかったでしょ、私たち! あーこんにゃろ、勉強に青春捧げてしまったあ〜」
窓の外のさまざまな色をした光は、こころなしか数時間前よりも激しく、そして少し大きくなったように思える。
「あーあ! なんで地球滅亡なんて言われた日にまで学校に来ちゃってんだか」
「なんやかんや思い入れあるんじゃね」