お前、可愛すぎてムカつく。


桐谷くんに肩を抱えられて強く抱き締められた。

耳が桐谷くんの胸にくっつく。

桐谷くんの鼓動が早い…。


「これでわかった?嘘じゃねぇって。一緒に寝たときだってなかなか寝れなかったんだけど」


すぐ目の前には熱っぽい瞳をした桐谷くんが照れ臭そうにこちらを見ている。

それがすごく可愛くて愛おしく思ってしまった。


「桐谷くん…女の人に慣れてるはずなのに信じられない…」


「俺も信じらんねぇ。まさか榎本さんのこと好きになるとかって」


横でハハっと笑っている。


桐谷くんが私のことをすき?

ドッキリじゃないよね…


でも抱き締められてる力が弱くなることはなくて。


「返事は?」


「え…私は…」


もちろん桐谷くんのことがすき。

でも…

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