お前、可愛すぎてムカつく。
朱里先輩はいつも通り綺麗だったけど、なんだか顔色が悪かった。
「あの…具合悪いんですか…?」
「え?」
「顔色が良くないと思って…」
「別に…そんなことないけど」
言葉とは裏腹に、少し息が上がってるような気がする。
「本当ですか!?」
「うん…。悪いけど、私急いでるから」
朱里先輩の様子がおかしいのは確かだった。
いつも冷静で落ち着いてる雰囲気の朱里先輩が、今日は少し動揺してるようだった。
「待ってくださいっ!あの…何かあったんですか!?」
こんなことを聞く私もどうかと思ったけど、蒼空の元カノと知ってから彼女のことが気になって仕方がなかった。
「どーして私に構うの?私は蒼空の元カノだよ?知ってるんでしょ?」
「知ってます!!でも…いつもの朱里先輩じゃないからっ…」