お前、可愛すぎてムカつく。
どうして蒼空には伝わらないのかな。
私の心の中は蒼空でいっぱいなのに。
なんで信じてくれないの⁉︎
思いが伝わらない悔しさで、泣けてきた。
翌日、教室で蒼空と目があっても、すぐに逸らした。
あっちもそんな感じの雰囲気だったから。
先に逸らされるのが辛いし怖かったから、私から逸らした。
「あんたらなんかあったー?」
昼休み、翠が机の上でお弁当を広げながら言った。
「やっぱり…気づいた?」
「気づくってー!蒼空はなぁんかピリピリしてるしさぁ~」
「うん…」
「もしかして松林先生が原因?」
周りを見渡しながら、翠は小声でそう言った。
「うん。てか蒼空が勝手に勘違いしてるだけなんだけどね…」
お弁当のふたを開けたけど、ご飯が喉を通らない。