お前、可愛すぎてムカつく。


「そういや…さっき廊下で先生みかけたよ?」


「ほ、ほんと!?」


「うん。元気そうだったよ~だからあんま気にしなくても…」


私はお弁当のふたを閉めて立ち上がった。



「え、あんたもしかして…」


「ちょっと先生の所に行ってくる!」


「そんなことしたらまた蒼空が…」


教室を見渡しても蒼空の姿はどこにもなかった。


きっと友達とどっかでお昼食べてるんだと思う。


ちょうどいい…。



「うん…でも一度先生にちゃんと謝っときたいから…」


「あんたって…エライね…」


「偉くないよ。ただ二人が険悪なままなのが嫌なだけで」



蒼空は絶対謝ったりしないと思うから…


せめて私からは先生に言っておかないと。


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