お前、可愛すぎてムカつく。


職員室で松林先生の姿を見つけた時はホッとした。


先生も私の顔を見て驚いているようで。



「榎本…どうした?」


少し痩せ細ったような気がする。


胸がズキンと痛んだ。


「先生…痩せましたよね?体大丈夫なんですか?」


「心配してくれたのか…それは嬉しいな。でももう完全復活したから。今日からまたよろしくな」


いつもの優しい笑顔が向けられた。


でも前よりも痩せたことは確かだった。


蒼空は放っておけなんて言ってたけど…そんなことできるわけないよ。


先生はいつも私の事を気にかけてくれてたし…


蒼空と付き合う前からも色々と相談に乗ってくれていた。


ミス新崎から助けてくれたこともあったな…



そんな人を無視するなんて…私にはできない。



「どうした?またなんか悩んでるのか?」



俯いていた私の顔を、先生は屈んで覗きこむ。



「先生…この前は蒼空が…すみませんでした」



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