お前、可愛すぎてムカつく。


「な、なんでもないよ…」


「もしかして…うちの学校のやつ?」



真剣な目で見つめてくる渉君に、ごまかしはきかない。


「ウン…」


「誰なのか覚えてる!?」


「他のクラスの男子3人なんだけど…名前はわからない。でもっ松林先生が助けてくれたから私はなんともなかったの!ブラウスはこんなんだけど…」


えへへと笑って見せると、渉君の顔が少し緩んだ。



「そうなんだ…それは良かったけど。そいつら、蒼空の事恨んでる奴らかも」


「え、なんでそれ…」


「彩ちゃんの前でこんなこと言いたくないけどさ、蒼空の女癖は本当に悪かったから…簡単に人の女と遊んでたりしたし。恨まれてもおかしくないよ」


「そうだ…よね」


改めて思い知らされる。


蒼空は私なんかいなくても周りに女の子は沢山いるんだってこと…










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