お前、可愛すぎてムカつく。
「ありがとう。正直、蒼空と水原さんが一緒にいるところを見るのは辛いけど…私だって後悔したくないし。できるだけのことはやってみるつもりだよ。少しでも蒼空が私の事を考えてくれるのなら…もう一度頑張ってみたいと思う」
私の言葉を聞いて、翠も渉君も頷いてくれた。
渉君に聞くと、今日蒼空と水原さんは私とシフトがかぶっているらしい。
渉君もバイトだけど、家の用事があるから2時間だけで帰ってしまう。
ちょっと心細いけど頑張らないと!
そう気合い入れたのに、ファミレスを目の前にして体が硬直してしまった。
「彩ちゃん…大丈夫?」
一緒に来た渉君が隣で心配そうな顔をしている。
「だ、大丈夫!」
ああ。顔が引きつってるのが自分でもわかる。
蒼空と会っても自然な笑顔作れるかな…
すると突然、渉君が私の両手をとって握ってきた。