お前、可愛すぎてムカつく。


ときめかないわけないじゃん。


他の子にもこんな風に助けたりするのかな…


再びモヤモヤが心の中に広がった。





「榎本さん、上がってイイよ。お疲れ様~」


20時半になり、店長がタイムカードを渡してきた。


その瞬間、どっと疲れが溢れ出てきた。


初日からハードで疲れる…


そして蒼空や水原さんも同じ上がりの時間のようでスタッフルームに入って行った。


キマヅイな…と思っていたら、後ろから高橋さんが声を掛けてくれた。



「お疲れさんっ」


「お疲れ様です!高橋さんも上がりですか?」


「おう、俺はいつもこの時間に上がりだからな」


2人でスタッフルームに入ると、蒼空と水原さんが隣同士で着替えているのが目に入った。


女子はカーテンで仕切られている所で着替えると思っていたからそれにはびっくりして…


同時にすごくショックを受けた。


2人はごく自然に、当たり前のように一緒に着替えていて。


蒼空も見慣れている様子だったから。


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