お前、可愛すぎてムカつく。


2人はもうそういう仲なのかもしれない…



「いやー、変な時に入っちまって悪かったな」



横で高橋さんがガハハと笑っている。


渉君が先に上がっちゃって不安だったけど、高橋さんがいてくれてよかった…


私一人だったら、きっと動揺してしまっていた。


「ヤダ、私こそすみません。うっかりここで着替えちゃって…蒼空の前では慣れてるからつい…」




な、何それ……




「こら、お前らここでいちゃつくなよー?他のスタッフもいるんだからな、2人だけの世界じゃないぞー?」


「わかってますよ~。ねー?」


水原さんは蒼空の方にくっついたけど、蒼空は何の反応もせず、着替えていた。


蒼空…なにも言わないの?


否定しないの!?


私はカーテンで仕切られた狭い場所の中でしゃがんで動けなくなっていた。


今ここで泣いちゃダメだ…


泣くな、、、



泣くな!



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