お前、可愛すぎてムカつく。


すると蒼空は両手で私の顔を挟んだ。


てか、タコみたいな口になって恥ずかしいんですけど!!


「んなことしなくても、とっくに振り向いてるって。ずっと向きっぱなしだっつーの!」


「う、うん…わかったから手離して…」


「離さねぇ~~~」


「ちょっとぉおおおお」


口が激しくタコチューになっていく。


そして次の瞬間、ちゅっと軽く唇にキスされた。


「これからはさ、思ってることは素直に全部言えよ?俺も言うから」


「うん…」


顔が近すぎて緊張する。


私より蒼空の方が顔が小さいような…


こんな時にそんな事を思ってしまう。


「はぁ…でも松林のやろー、俺らが距離置いてるのをいいことに彩に近づきやがって」


ドキッとした。


そういえば…松林先生に告白された事、まだ蒼空に言ってない。


でもせっかく良い雰囲気なのに怒らせるようなことしないようがいいよね…


< 238 / 307 >

この作品をシェア

pagetop