お前、可愛すぎてムカつく。
彩の隠し事ーSIDE蒼空ー



―――SIDE蒼空―――



朱里に似てんな…。



彩の第一印象は地味な女。


見る度に朱里を思い出してイラついた。


それなのに彩のことをこんなに好きになるなんて想像もしてなかった。


どこが好きなのか?


たまに他の奴らに聞かれるけど、答らんねぇんだ。


どこって言われても…


どこなのか自分でもよくわかんねぇ。


こんなこと彩に言ったらぶっ飛ばされそうだけどな。


特別美人でもないし、スタイルがいいわけでもない。


それでも…


俺はあいつじゃないと気持ちが満たされなくなった。


体の関係がなくても、彩といるだけでいつも俺は腹いっぱいだった。


なんなんだろうな、この感覚。


自然と彩に惹かれていた。


キスする瞬間に見せる、あの挙動不審な目。


あれがすげースキで。


特別美人じゃねーけど、なんか可愛いんだ。


これは俺だけの秘密でいたい。








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