お前、可愛すぎてムカつく。
それなのに黙って知らないフリしろってか?
こんなこと聞いて大人しくしてられっかよ!!
校舎内をこんなに必死に走った事なんてなくて。
周りの奴らにどう思われたってかまわねー、今頭の中には彩しかいない。
3組に辿り着くと、前に遊んだ事がある女が近寄ってきた。
「あれー?蒼空どうしたのー??3組になんか用?」
アイツらどこいんだよ…
「ねぇ、彼女とより戻ったって本当?あんな地味なのもうやめときなよー」
「うるせーなクソ女」
「な、なによそれっ…」
今の俺は最強に機嫌が悪い。
その上この名前も知らねー女に彩の悪口言われて黙ってらんねぇ。
「あっれー?蒼空くんじゃん」
その時、背後から本田の声がした。
振り返るとそこには本田と渡瀬と小林が笑ってて。
次の瞬間の記憶は飛んでっけど、気づいたら本田が鼻から血を流して廊下にぶっ倒れていた。