お前、可愛すぎてムカつく。
「先生だよ…松林…」
え…
私は頭が真っ白になって、言葉を失った。
何言ってるのこの人…
だって先生はあの時助けてくれたじゃん…
「はぁ!?松林!?」
その男子生徒の話では先生からお金を渡され、私を襲うようにと頼まれたらしい。
全ての事が信じられなくて、私はその場にペタンと座り込んだ。
「彩っ…」
蒼空は私の肩を抱えてくれた。
でも体の震えが止まらなくて…
先生がきてくれたのは偶然じゃなかったんだ…
しくまれたことだったんだ…
「松林は…俺らがお前のことムカついてるって知ってて頼んできやがったんだ…榎本のこと襲えって言ってたくせに、あいつ偶然を装って倉庫にきやがって…話と違うっつーの…」
蒼空が再びそいつの胸倉を掴んだ。
「てめぇ…俺の事がムカついてんなら直接来いよ!松林に良いように使われてんな!」