お前、可愛すぎてムカつく。
どうして?
どうしてそんなことしたの先生…
私は松林先生の事ずっと信じてた。
尊敬していたのに…
色んなことが重なって、ぶわっと涙が溢れ出た。
「彩ちゃん…大丈夫?」
「ご、ごめんね…」
今一番辛いのは蒼空のはず。
どうにかしないと…
5時間目も6時間目も、蒼空は教室に戻ってこなかった。
今すぐ蒼空の元へ行きたい…
放課後になり、私は職員室へ向かった。
すると、3組の担任の先生がちょうど職員室から出てきた。
「先生!」
「榎本、どうした?」
「あの…蒼空はどうなったんですか!?」
先生は顔をしかめた。
「あいつな~自分が一方的に殴った、相手は悪くないの一点張りなんだよ。俺としてはあいつが理由もなく殴るはずないって思ってるんだけどな?」
「先生…そのことでお話があります」
私は先生と誰もいない教室に行き、すべてを話した。