お前、可愛すぎてムカつく。
腹黒王子が大好きです。
「彩~?なんか最近ずっとニヤけてない?」
「え!?」
翠に顔を覗かれて笑われた。
ヤバイ…今自習中だった。
蒼空の家に泊まってから2日が経つというのに、私はふとした瞬間にニヤけてしまっているらしい。
自分が超絶キモイ…
これじゃあ変態じゃん!
あの日から蒼空の顔もまともに見れてない気がする。
だって、あの日の事を思い出しちゃうんだもん…
「なになにー?」
隣の席の渉君がこっちに椅子を寄せてきた。
ぎゃーー!男子には絶対知られたくない!!
それなのに翠は何かあったのかしつこく聞いてくる。
「てかさ…彩、蒼空とついに…」
翠が口に手を当てながらにやけている。
す、するどいな…
コクンと頷くと、「きゃーっ」と喜んでいた。
翠の声に周りの生徒がこちらを見てきた。
「シ―――!!!」
私が慌てて言うと翠はゴメンゴメンと笑っていた。