お前、可愛すぎてムカつく。


「いーのいーの!ホントに気持ちだから…その、もし気に入らなかったら捨ててイーから!」


「そんなことできるわけないじゃん!」



渉君は受け取ってくれた。


「さっき雑貨屋で選んできたの」


「開けてもイイ?」


私が頷くと、渉君はすぐにプレゼントを開けた。


「渉君本読むの好きだよね?カバー気に入ってくれるといいんだけど…あとしおりも」


沈黙がキマヅイ。

外しちゃったかな…


しかし次の瞬間、渉君は満面の笑みで私を見た。


「マジで…嬉しい」


「ホント!?気遣ってない!?今だったら取り換えてくることもできるし…」


「ううん!すごい気にいった!俺の好みよくわかったね!?」


それを聞いてホッとした。

気に入ってくれて嬉しい。


「渉くんっぽいなーって思ってさ…」


「俺の事思って選んでくれたのは本当に嬉しいよ…」


渉君がカバーをぎゅっと握って俯いた。



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