お前、可愛すぎてムカつく。


笑顔の先輩を見て、私は頷くしかなかった。


大丈夫だよね、ただの鍋パーティだし。先輩もいるんだから。


友達の家でやっているってことで、私と先輩はその人のアパートへ向かった。


先輩の友達は年上らしく、今一人暮らししているとか。


それを聞いたとき少し心配になったけど、今さら断ることなんてできなくて。



「お!やっと来たな颯太~おせぇぞ!」


部屋に入ると、むわーっと煙草の煙の匂いがして咳き込んだ。



「遅れてすみません冬弥(とうや)さん」


「罰金1万ねぇ~」


先輩が冬弥さんと呼んだ人は金髪で、髭が生えてていかにも悪そうな感じの人だった。


部屋の中を見渡すとその人の他にも、男の人が三人くらいいて…女は私一人だった。


同じ高校の先輩は颯太先輩ただ一人…


少し後ずさりしてしまう。



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