黄泉の本屋さん



「浅葱・・・」

「大丈夫です。まだ契約は切れていない。力は継続しています。ただ気力が切れ眠っているだけ」

「そ、そう・・・」



ホッと肩の力を抜く。
でも、しんどい思いをしていることには変わりないんだよね。
ごめんね、浅葱。



「暁も、ごめんね・・・。私のせいで」

「あなたの無茶苦茶には、本当に振り回されてばかりですよ」

「うん、ごめんね」




私のわがままは、浅葱を苦しめ、暁を振り回して。
本当に、私がしようとしている事って、正しいことなのかな。




「なにを悩んでいるんです。あなたがそうすると決めたのでしょう。迷わないでください。あなたが迷えば、ここまでした浅葱の苦労が無駄になります」

「暁・・・。うん。うん!」




そうだよね。
ここまで、私の想いに付き合ってくれた浅葱。
文句を言いながらも手伝ってくれた暁。

皆のその想いを無駄にすることになるんだ。




迷ってはいけない。
最後まで、やり遂げる。




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