黄泉の本屋さん


『おめでとう!
最後まで、たどり着けたんだね。

浩太。
私は、世界で一番幸せな女の子だよ。
浩太に出会えて、側にいれて、プロポーズもしてもらえて。
幸せで、幸せすぎて、泣けてくるくらい。

この先、なにがあったとしても。
私は、ずっと浩太の事を愛しています。

この先、なにがあっても。
私は、浩太の事見守ってるから。


私は、浩太の笑顔が大好きです。
だから、浩太はいつでも笑っていて。

浩太が欲しがっていたタイピン、プレゼントに選びました。
これをつけて、お仕事がんばってね。

頑張ってる浩太を、私はずっと応援してるよ。  ゆめか』





ぽたっと、手紙に涙の滴が落ちた。




「ゆめか・・・っ、俺はっ、俺は!ゆめかのこと少しでも、幸せにできてたのか?ケンカばっかで、怒らせてばっかで・・・。すなおになれなくて・・・」




池野さんの想いが痛いくらいに伝わってくる。




「ケンカしたままでごめん。謝れなくてごめん!・・・結婚式の夢、叶えてやれなくてごめん!」

「浩太・・・。ありがとう。ありがとう。私、幸せだった」





ゆめかさんの身体が淡い光が包む。
成仏の時が、近づいている・・・。



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