黄泉の本屋さん
複雑な気持ちが、交差する。
浅葱を救いたいという気持ちと、離れたくない気持ち。
どちらを優先するべきなのか。
そんなの、浅葱の事を想えば救う方が言いに決まってる。
ここに留められるいわれはないんだもの。
浅葱は、浅葱の行くべき場所がある。
常世に、行くべきだ。
だからこそ、今まで何人もの幽霊を送ってきた。
いくべき場所だから。
だったら。
浅葱だって、行く権利はあるはず。
私は覚悟を決めた。
浅葱の記憶を取り戻す。