黄泉の本屋さん
「奏音さんの声も・・・届かないんですか・・・」
暁が、悔しそうに呟く。
だめだよ。
諦めない。
絶対に、諦めないんだから!
「浅葱!元の浅葱に戻って!優しくて、おっちょこちょいで、温かくて。いつも笑顔の浅葱に戻って!」
負けないで。
お願い。
「悪霊なんか、追い出してよ!浅葱!」
届いて。
お願い、浅葱の心に。
でも、浅葱の瞳に光は戻らない。
どうして・・・?
届かないの?
私の声も、思いも。
浅葱には、届かない・・・?