黄泉の本屋さん


「奏音さん?」



浅葱の声。
心配そうな声が、降ってくる。



―仕事仕事って、家庭を顧みたことなんて一度もないじゃない!




―うるさい。俺だって、必死でやってるんだ。





なんなの、この声。
知らない。



知らない・・・?




本当に?





この声を、私は、本当は知ってるんじゃない?





知らないふり、してるだけじゃ・・・・・。







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