黄泉の本屋さん


「奏音さん!」



浅葱の声に、ビクッと肩を揺らしハッとした。
あれ、私・・・。



「奏音さん、大丈夫ですか?」

「え、あ、うん・・・」




私、どうしたんだろう?
ボーッとしてた?



「ごめん。ちょっと疲れたのかな?」

「僕のために動いてくれたから。ありがとう、奏音さん」

「ううん。浅葱が無事でよかった」

「部屋まで送るよ」




浅葱が私を支えて立ち上がらせてくれる。
ああ、そうだ。
私浅葱に伝えたかったんだ。



私の気持ち。
ちゃんと伝えなきゃ。





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