黄泉の本屋さん
「それに、僕が、奏音さんに惹かれていたことは事実だから」
「浅葱・・・」
「だから、奏音さんを待ちます。いつまでも」
浅葱が、私を求めてくれて嬉しい。
気休めかもしれない。
私は、本当にきっと浅葱の事を忘れてしまうんだろうから。
その約束だって、したことすら覚えていない。
でも今は、気休めでもいい。
未来を向く、糧になる。
それだけで十分。
「ありがとう、浅葱。約束、ね」
待っていてくれると言った浅葱。
その思いに応えなくちゃいけない。
私は、ちゃんと生きなくちゃいけない。
全てを思い出して。
戻るんだ。