黄泉の本屋さん


ズクン!!!



今までにない激しい痛みが襲う。
声にならない唸り声をあげ、蹲る。



「奏音さん・・・!」



痛みに、息もできずもがく。
頭の中に一気に情報が流れ込んでくるみたい。



いろんな映像に、声が一気に溢れだしてくる感覚。




これは、いったい・・・。




「奏音さん、しっかり!」




浅葱の声が、ずいぶん遠くに聞こえる。
温もりを近くに感じるのに。



とても、遠くに・・・。



痛みが一度急に引いた。
その次の瞬間、プツッと何かが切れるように・・・。



チャンネルが切り替わるかのように、私はすべてを思い出した。





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