黄泉の本屋さん
「帰り道、見つけたみたいだね」
「浅葱・・・、浅葱、約束・・・」
「ええ。約束。僕は、ずっと奏音さんを見てる。そしてここで、待っているから」
視界がどんどんぼやけていく。
ああ、私消えるんだ。
この記憶さえも、すべて消えてしまうのかな。
頑張ろうと思えたこの気持ちさえも消えてしまうのかな。
そうだとしたら、私。
頑張れるのかな・・・。
大丈夫だよね。
浅葱が、見ていてくれるんだもの。
きっと、大丈夫。
だって浅葱は、黄泉屋書店の店主。
人を導くことのできる人。
だよね。
浅葱。