黄泉の本屋さん
「なに言いだすんだよ、浅葱!ここに置くつもりですか!?」
「うん。いけないかな?今のままじゃどっちにしろ追い返すなんてできないし・・・」
また始まった二人だけの会話。
いい加減置いてけぼりは辛い。
私にもっとわかりやすく説明してよー。
「こんなところで立ち話もあれだしさ。ちゃんと説明するから、奏音さん、中にどうぞ」
「浅葱ー!!勝手に!」
「あはは。ごめんごめん。いいじゃないか」
主従関係は暁の方が上のようだけど、浅葱は浅葱でマイペースのようだ。
まったく、話を聞いていない。
ヘラヘラと押し通すあたり、意外と浅葱の方が上だったりして。
いや。
そんなことは今どうでもいい。
とりあえず、説明してくれるみたいだから中に入ろう。
そして、目を覚ます方法を聞けばいいんだ。
これは、私の夢なんだから。
私の思い通りに進むはず。
・・・今まで全く思い通りになってないけど。
まぁ。
それはとりあえず、忘れてしまおう。