黄泉の本屋さん
おかえり
私の人生は、誇れるものだっただろうか。
目を閉じて、思い返しながら考える。
でも、幸せで会った事に変わりはないと胸を張って言える。
欲しかった愛情を手にし。
愛すべき伴侶に恵まれて。
護るべき家族ができた。
その上、ついこの間ひ孫まで生まれたのだ。
十分すぎるほどの幸せを、私はもらった。
私を愛してくれたあの人は、もう5年も前にいってしまった。
それはそれは悲しくて。
とてもとても寂しかったけれど。
私は、きっと誰よりも幸せだった。