めんどくさがり系女子の恋愛事情



残された私は特にすることもなくぼーっとしていた。

最終組なので出番は遅めなのだ。


するとまた肩を叩かれた。

今度は誰だ、と思いながら振り返ると


「よ!青山ちゃん!」


古賀くんと高野くんがいた。

ほんと2人って仲いいんだな。

私が見かけるときっていつも2人一緒にいる。


「どうも。」


「青山ちゃん、テンション低すぎー

もっと上げてこうぜ!

俺についてこい!なんつってー」


普段からテンションの高い古賀くんは、いつも以上に元気で

とてもじゃないけど私にはついていけない…。

というか私そんなにテンション低い?

これでも一応わくわくしてるんだけど…。


「さすがにお前のテンションにはついていけないだろ。」


べしっと古賀くんの頭を叩きながら、呆れる高野くん。

ナイスフォローです。


「古賀くんについていける人はいないと思う。」


「え、今さらっと言ったけど何気にひどいよ、それ!

てか、くんはいらないって言ったじゃん!」


今井さ……杏ちゃんといい、この人といい

いちいち細かいなぁ。



「…古賀、についていける人はいないと思う。」


「うん、オッケー…て、待って、全然オッケーじゃない!

なんでそれ2回目言ったの!?

今言い直す必要なかったよね!?」


「ふふっ」


「青山さんに弄ばれてるな、健人。」


…こうやって3人、または杏ちゃんを交えて4人で話す機会が増えて

楽しいなって思うようになった。


前までは大勢で話すのはめんどくさいって思ってたけど、こういうのも悪くない。



「あ、次私の番だ。」


「おー、次か!頑張れよー!」


「青山さん、ファイト!」



2人に見送られ、私はスタート位置に立った。






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