めんどくさがり系女子の恋愛事情

「…どういたしまして。」


とはにかむ高野くん。


うん、イケメンは何をしてもイケメンだな、と１人で納得していると


「ふっ」


「…なんで笑ってんですか？」


目の前の高野くんが笑いを耐えていた。


今のどこに笑う要素がありました？


「いや、さっきまでぶたれそうになってたのに冷静だなと思ったら、今度はなんか納得してるし。」


あ、私のことで笑ってたんですね、失礼な。



「それは、イケメンは何してもイケメンだなって思っただけで。」


「…イケメンって俺のこと？」


「他に誰がいるんですか？」


ピタッと動きを止めた高野くんは数秒後バッと手で口元を隠した。


「ちょ、それ反則…。」


何かぼそっと言ったが聞き取れなかった。


が、よく見ると耳が真っ赤になっている。



「あの、大丈夫ですか。」


「あー大丈夫…じゃないけど大丈夫、うん。」



どっちだよ。

結局大丈夫じゃないのかよ。

なんか…高野くんて変な人。


「ふふっ」


「！…笑った…。」


「？

そりゃ人間なんで笑いますよ。」



驚く高野くん。


首をかしげる私。



これが高野修也と最初にした会話だった。