めんどくさがり系女子の恋愛事情
9 夏美side
永人さんのもとから帰る途中、私は父さんにメールをした。
心配かけてすみません、ということと
何時くらいに家につくか、ということ
前回同様、どこに行っていたのか場所は言わなかった。
言ってしまうと、また1人で考えたいときに行けなくなってしまうし、
何となく、父さんならわかっている気がした。
メールを打ち終え、帰ってからのことを考えた。
おそらく拓也はうるさいだろう。
どこに行ってたんだ、何をしてたんだ…etc
と質問攻めにあうに決まってる。
…めんどくさいけど、仕方ない。
これは自分で蒔いた種だから、最後まで責任を持とう。
問題は桃だ。
今日は平日。
学校に行けば、私がいないことくらいわかる。
そうなると、桃のことだから私のせいだ、とか何とか言って
自分を責めるだろう。
それは違うんだ。
誰のせいでもない。
ただ私が弱かっただけ。
だから桃の誤解は解かないといけない。
そして、高野くんとのことをちゃんと話さないとね。
私は電車に揺られながら、何をどう伝えるのか、ずっと考えていた。